3.愛の攻防戦1※ 

1/1
前へ
/154ページ
次へ

3.愛の攻防戦1※ 

智はリビングのソファーを占領すると、雑誌を眺めながらビールを飲んでいた。 英字だらけで何が書いてあるのかは彼にはさっぱりだったが、写真に写る町並みや自然がとても美しく、飽くことなく見ていられた。 優がお風呂を出る前には寝室にいる予定だったが、そんな雑誌にうっかり見入ってしまっていた。 そうして、すっかり読み耽っていると、さっと綺麗な手が伸びて来てそんな智から雑誌を取り上げた。 「あ…。」 しまったと思ったが もう遅かった。 集中していて、彼の足音にも気が付かなかった。 すぐさま厚い唇が食む様に智の唇を挟んで、舌がチロチロと舐めてくるものだからくすぐったい。 「ん…ちょっ…優…ふぐっ…。」 智の言いたい事なんて解ってるくせに、何も言わせてくれない。 天井から降り注ぐまぶしい光… リビングは明るくて何もかも晒してしまうのが、智は苦手だった。 寝室に向かおうと、肩をたたいくが平気で無視される。 嫌な予感がして、案の定、優にそのまま深くソファーに押し付けられていた。 「あ…優…ちょっ…まっ…。」 優の甘い唇から逃れて、途切れ途切れに訴えるが、すぐさま追いつかれて塞がれてしまう。 「やっ…ん…ん…。」 くちゅっ、くちゅっ、ぺちゃっ、ぬちゃっ… 優の軀はお風呂上りという事もあって、とっても熱かった。 口付けも彼の体温同様熱が入って、智が何か言いたがっているのを解っているくせに、一向に力を緩める気配すらない。 そんなものだから、当然、智の方も段々と軀の熱が集まってくる。 欲しいのは優だけじゃない。 智も優と一緒に気持ち良くなりたかった。 くちゅっ… ようやく離れた頃には、すっかり軀の力が抜けてしまってボーっとしている智を、優がキラキラした大きな眸で覗きこんでいた。 本当に綺麗な貌… 「好き…。」 無意識に呟いていた。 『俺もだよ…。』 「あ/////っ。」 いつの間にか、そこに伸ばされた手が智を掴む。 優しく撫で始めていた。 はしたない事に、その熱はすっかり元気に頭を擡げ、後ろは疼き始めていた。 『元気だね…でも、まだだよ。』 スウエットを捲られて、晒された胸に優の息がかかる。 その先を想像して、智は期待に胸が弾んでいた。 すぐさま、予想通り尖りが熱い物に包まれて吸われる。 ちゅっ、ぺろっ、ぺろっ…… 「あぁ…ふぅ…ん…。」 気持ちいい… 恍惚となりながら優の髪に指を挿し入れると、強請るように掴んだ。 「あぁ…ぁ…ん…ふっ…気持ち…いい…。」 『ふふっ、すごいっ、コリコリに尖ってるよっ。』 そう言って「つん」と強くはじかれた。 「ああ…っ!」 あ…なっ//////。 驚いた顔をした優の顔。 俺もびっくりだ。 久し振りだったせいか、優の胸元にあっと言う間に、まき散らしてしまっていた。
/154ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加