傷だらけの子竜

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 子竜は醜い自分自身が大嫌いでした。  他のドラゴンたちは子竜をいじめることがありました。  大人のドラゴンたちは子竜を理解してくれませんでした。  子竜は心がズタズタになって鳴きました。  子竜は窒息しそうでした。  子竜は「死」や「社会」などについて考えました。  しかし「空想」以外で考えることはなくなりました。  現実を考えれば、また傷付くからです。  それでも嫌なものや怖いものが迫ってきます。  子竜は他のドラゴンも世界も大嫌いでした。  けど青いドラゴンたちは別でした。  それでも子竜は怒っていました。  憎んでいました。  悲しんでいました。  一度受けた傷は二度と直ることはなかったのです。  他のドラゴンは知っている気になってるだけで、何も理解していません。  本当にわかっているのであれば、傷付けることはしません。  子竜は言葉の裏をある程度読むことが出来ました。  それを元に推測したり、先を考えることが好きでもありました。  薄っぺらい仲間意識や上辺だけの友情なども大嫌いでした。  子竜は文字を形に残すことにしました。  傷は癒えませんが楽しい日々です。
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