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三人称って?
それからテーマに沿って書いてみた。その当時のエブリスタは、今とは違ういわゆる〝昔のタイプ〟の書式。1ページあたりの文字数制限があって、次ページを増やすやり方がどうしても見つからず、確かその頃1000文字で収めるように書いていた。1作目。
「あんな待つ こんな待つ」
今見れば変な作品。読まないでと札をぶら下げたいくらい。これは妄想コンテストの「待つ」をテーマにしたもの。待つという意味を持つ言葉を沢山織り交ぜた。
ーー誰かを待つ。連絡を待つ。その時を待つ。
これを書いたときは〝起きた〟事実ばかり書いていた。今読み返せば、こうなった、あぁなったと10枚の宝くじが当たるかどうかを言っているだけで、何の緊迫感もなく笑ってしまう。そして最後に友達が待っていたという〝待つ〟で締めて、確か記憶では7〜8個の待つを入れたかと。
ーーだから何?(今の自分の声)
この時の自分のことは今でも覚えている。秘かにピックアップルーキーを狙っていた。書き方とか描写については一切気にもせず、調べもせず、面白いのを書こうとただそれだけで、選ばれるかもしれないという謎の期待感を寄せて発表を心待ちにしていた時期でもあった。
そしてこの作品は見事に散っていった。
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