05. 私を見ない男

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 デートに誘われた日曜日は、結局光貴の家でずっと寝ていた。 セックスしてそのまま寝て、起きてまたセックスして。夕飯食べに出かけて、帰ってきてまたセックスして、寝て、起きてセックスして、自分でも頭おかしいんじゃないかなと思った。 ゴム足りなくなったから、私、夜中にコンビニに買いに走ったし。  月曜日、今朝も散々声をかけたけど光貴は全然起きない。勝手に朝食を作ってテーブルに並べて、私だけ食べて身支度していた。気まぐれに、今日は起こして一緒に大学に行こうかなと思っていた。  そろそろ起こそうと思った8時半に、光貴の電話が鳴った。  光貴は起きない。だめだ、だめだと思いつつ、表示画面を見た。  ひらがなで「ゆい」。着信が留守電に切り替わる。 『こーき!起きろ!こーき!寝てるんでしょー!起きなさいよ!!』  その声に、光貴が反応した。 「ゆい?」と言いながら手探りで電話を探してる。  私は生まれて初めて人を憎いと思った。
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