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デートに誘われた日曜日は、結局光貴の家でずっと寝ていた。
セックスしてそのまま寝て、起きてまたセックスして。夕飯食べに出かけて、帰ってきてまたセックスして、寝て、起きてセックスして、自分でも頭おかしいんじゃないかなと思った。
ゴム足りなくなったから、私、夜中にコンビニに買いに走ったし。
月曜日、今朝も散々声をかけたけど光貴は全然起きない。勝手に朝食を作ってテーブルに並べて、私だけ食べて身支度していた。気まぐれに、今日は起こして一緒に大学に行こうかなと思っていた。
そろそろ起こそうと思った8時半に、光貴の電話が鳴った。
光貴は起きない。だめだ、だめだと思いつつ、表示画面を見た。
ひらがなで「ゆい」。着信が留守電に切り替わる。
『こーき!起きろ!こーき!寝てるんでしょー!起きなさいよ!!』
その声に、光貴が反応した。
「ゆい?」と言いながら手探りで電話を探してる。
私は生まれて初めて人を憎いと思った。
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