1148人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
「ああ?セフレ?お前そんな風に思ってたのかよ、最低だな」
「あんた一回も好きとか言わなかったよ!!体だけかと思うでしょ!!!」
つい大声を出して、恥ずかしくなった。
「好きでもないやつとずっと一緒にいないよ、俺は」
月明りの下で、真剣な顔して光貴が言う。そんなの信じられない。
「知るか。俺の事好きならヤらせろとか、知り合った日に言う男のこと信用するわけないでしょ」
「それはお前も同じだろ。その日に股開きやがって」
「うるさい。私はあんたがずっと好きだったんだ!」
「俺はいまでも好きだよ、お前の事」
その言葉に私は呼吸をとめた。
ずっと欲しかったその言葉。
心臓が痛い。
「信じられない」
「だろうね……。確かに俺も、前は言葉が足りなかった……。飛び級までさせてもらって、やりたかった研究を思う存分出来て、それが面白くて仕方なかったんだ。お前を最優先出来てなかったのに、お前はそれを許してくれるから、いつも甘えてた。ごめん……振られて当然だって思ってたから、連絡もしなかった」
「……信じられない」
心臓がうるさい。手も足も痺れてくる。
うれしくて、信じられない。
最初のコメントを投稿しよう!