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 来月には高校2年生になるこの年の夏に私が通う「海藤玲子バレエスタジオ」は2年に1度発表会を行う。生徒数はおよそ80人位いるが、みんなで完成させる舞台で小さい子から二十歳前後の人たちが1つにそろう貴重な舞台だ。私の教室の発表会は第1部と第2部に分かれ、第1部は各クラスの生徒がテーマに沿ったバレエを踊る。幼稚園児の時は訳も分からず小鳥の踊りを踊ったような気がする。そして第2部は演目ものを行う。前回は三大バレエの1つで特に有名な「くるみ割り人形」をみんなで踊った。私は花のワルツを踊ったが曲とピンクのロマンティック・チュチュで肩のチュールがとてもボリュームのある衣装がとても好みだった。チュチュのが1番映えるのはアラベスクだと私は思う。ペザントのような民族衣装も好きだが、それはシェネの時にスカートが広がって進んでいくのがよりその衣装が輝くと思う。  同級生は2人いて一人は志田桃奈だ。真ん丸な目とレオタードはお揃いのマロン色で髪は天然パーマが少しかかっている。バレエお決まりのお団子ヘアーはネットを使わずに束ねているがいつもぴょんぴょん髪がはみ出ている。とても明るいし元気な踊りをする。スワニルダが似合うと思うが彼女自身はエスメラルダのようなかっこいい役をやりたいそうだ。 そしてもう一人は笛吹愛弓(ふえぶきあゆみ)である。彼女は一重のきりっとした目鼻立ちをしており、スタイルがとてもよい。女の子の中では1番背が高く、ふるまいも上品だ。いつも優しい口調で話しかけてくれ、まさしく現代の金平糖の女王である。バレエもとても上手で優雅に踊る。バレエ以外にもピアノを習っているからクラシックとは何かを理解しているみたい。彼女は次の発表会で主役をこなす余裕があって本当に素敵だと思う。
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