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「あれぇー。おホモだちにフラれちゃったのぉー?」
教室中に聞こえる大きな声で、大川が言った。
「そりゃ新山もイヤだよなー。友達だと思ってたヤツがホモヤローで、自分のことエロい目で見てたなんてさ。キモイわな」
教室の所々にできている固まりから、笑い声が上がる。
「おい! こっち見んなよ! 変態!」
「キモっ! まじキモイわ」
突然、安村の斜め前に座る男子生徒が大きな声を出し、その机の上に座っていたもう一人が、顔の真ん中にしわを寄せた。
「なぁ、大川! 安村が俺のこと、めっちゃエロい目で見てくんだけどー」
「逃げろ逃げろ! 掘られんぞ! ……あれ? あいつどっちだ。掘るほうか? 掘られるほうか?」
大川が言うと、すぐ前の席で高畑が、口を大きく開けて笑った。
「大川、冗談キツいって! あぁ、まじキモイ。席、替わってほしいわー」
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