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既に日も暮れ、辺りが薄暗くなった
そんな中、一人の少女が走っている
彼女の腰には片面刃の刀が
少女の姿とは不釣り合いな、とても長い刀だ
そんな少女はどこまでも走る
その表情には、後悔とその瞳には涙が
「なんで……、」
彼女の呟きを聞く者はおらず、その呟きだけが辺りに響いている
「なんで、逃げてきたの?……あたしは皆を護らなくちゃなんないのに……」
呟きながら少女は地面のへこみに足を取られ、転倒してしまう
頭から地面に突っ込み、しかし、少女は起きない
「どんなに強くなっても、……、肝心な時に無力なんて………」
体中汚れても、少女は起きない
「あたしはこれから、どうしたら……」
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