プロローグ

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日本列島の南東に位置する場所に地図には載っていない島が存在する。 大きさは600k㎡ほど、大体沖縄の半分くらいの大きさである。 島の外周はぐるりと高さ10メートルの壁で覆われており、その中には木々が生い茂り、島全体が森の様相を呈していた。 その森のちょうど中心に刑務所がある。この刑務所は日本全国から、強盗や殺人、放火などで終身刑や死刑を言い渡された凶悪な囚人たちが送られる事になっており、今現在約300人の受刑者が収監されている。 たとえ刑務所から脱獄しても刑務所の周りには森がある。さらにその外側には壁があるため島全体がまるで監獄のようになっていた。そのため、この島の存在を知る人々は「プリズンアイランド」と呼んでいた。 もっとも、この島の存在は世間一般には公にさらされてはいないが… プリズンアイランドでは島自体からの脱出が不可能であるため、刑務所内ではある程度自由が利いていた。自由時間には毎日広い運動場で遊ぶことも出来るし、本がたくさん置いてある図書館だってある。 何よりもありがたいのが2ヶ月に1箱タバコが支給されることだ。 そんな自由があってもここ刑務所だ。四六時中、銃を持った看守に見張られている。プリズンアイランドでは一切の面会禁止、手紙のやり取りも禁止とかなり制限されている面もあった。
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