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ザナルディ曰く「コロナウィルスによって蘇ったゾンビの群れの中に落ちたんだ。」
「えっ!」
「さあ!突っ走るぞ!何処までも!」
「ここは地獄なの?私たちは何処まで行くの?ザナルディ!」と私は叫んだところで目が覚めた。依然として降り続ける雨の下、私は公園のベンチに座った儘、転寝し夢を見ていたのだ。
「現実に帰っちゃった・・・うう~、寒い・・・」
「寒くなりましたね。ご自愛ください。」
「えっ、ザナルディ?!」
私は秋の長雨に打たれながらその言葉に未だ嘗て味わったことがない温もりを感じて辺りを見回した。が、誰もいないので仕方なくレインコートの襟を立てて腰を上げ、何であんな夢を見たんだろう?今の声はなんっだったんだろう?と不可思議になり、夢と現実の境目を彷徨うように家路につくのだった。
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