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魔女の喫茶店
赤色が混じった茶髪の彼女は今日も自身の経営する喫茶店を開く。店内は暗い茶色の木製で、コーヒーの香りと共に木の匂いと薬草の匂いが混じる。
薬草の匂いは外壁に張り付いているオトギソウの匂いだろう。オトギソウは傷の治りを早くしてくれる植物であり、成長速度がとても速いのだ。
おまけに何かに張り付かないと成長しない為、彼女は店の壁に張り付かせている。
最近は中にまでオトギソウの葉が侵入してきている為、そろそろ整えなければと彼女は考えていた。
黒い杖を壁に向けると杖の先が光った。店内に侵入していた葉は無くなり、彼女の手元へ集まってくる。
「こんなに沢山伸びてたのね。丁度、薬切らしてたから作っちゃおうかしら」
小さく笑いながら呟く彼女の名はミア・リード。
24歳の魔法使い、と言うより魔女と呼ばれている。
何故魔女と呼ばれているかと言われれば簡単。ミアは魔法に関する能力が優れている為魔女と言う言葉が似合うからだ。本人は不満そうではあるが。
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