7.ローラの心配

2/3
前へ
/102ページ
次へ
 急に紹介されて慌てたサザは、ローラに向かってとりあえずぺこりと頭を下げた。 「ど、どうも……私がサザ・アールトです。よろしくお願いします」 「まあ!!」  ローラと呼ばれたメイドはさっきより大きな声で叫び、卒倒しそうな顔色になっている。多分、「五十人目」というところをサザが聞いてしまったからだろう。 「サザ様、ご紹介に預かりましたメイド長のローラです。先程は大変失礼いたしました」  ローラがサザに優しい笑顔を向けて言った。さっきはユタカに怖い顔をしていたので、サザは少しほっとした。 「二階にお二人のお部屋を用意しています。お荷物は従者に運ばせますね」
/102ページ

最初のコメントを投稿しよう!

204人が本棚に入れています
本棚に追加