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その時が今かと思うと、なんか気持ちが落ち着かない。
「気になること?なに?」
おしぼりで手を拭きながら、ハルが尋ねてくる。
「あ、えっと……うちの会社の、渡辺さんって子に…いつも、声かけられてたり…する?」
落ち着かない気を紛らわせるように、おしぼりで手を拭きながら尋ねてみた。
「渡辺、さん…?あぁ、もしかしてあの子?なんかいっつも仕事終わる時間に入口に立ってるんだよね」
「?!」
い、入口で堂々待ち伏せ?!
そんなに行動派だったのか、あの子…!
「で?その子がどうかした?」
「声掛けてても相手にされないって、相談されて…私とハルが話してるとこ見たから、ハルとの仲を取り持って…みたいなこと、言われたから」
「は?何それ」
ハルが呆れたように溜息をついた。
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