Episode5.Distance

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「………なーんてね♪」 肌を撫でていた手がスッと離れ、彼が何もしないと主張するように両手を上げる。 「へ………?」 「安心して、昨日は何もしてないから」 「ほ、ホント…??」 「ホント。だってカラダ、痛くないでしょ?」 「…!!」 自らの身体に異変がないことにようやく気が付いて、ホッとする。 …それも束の間、もう一つ疑問が浮かぶ。 「ま、待って!じゃあ、なんで服散らかってるの…?!」 「酔っ払って寝てたかと思ったら、急に目を覚まして『暑い!』って脱ぎ出したんだよ」 「な、あぁあぁ…?!?!」 「ま、俺としてはおねーさんの妄想通りだと有難かったんだけど♪」 「な…っ?!バカ言ってないで服!着て!」 そばにあった彼のシャツを投げつける。 「あはは、愛の暴力(ムチ)だね♡」 「バカじゃないのッッ?!?!」
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