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「…で?おねーさんは、今日は休みなの?」
ベッドから起き上がって朝食の準備中、彼が楽しそうに話し掛けてきた。
「土日は休みなの。ていうか、なんでまだ居るのよ。帰んなさいよ」
「えー、やだ」
彼が子供のようにぴとりと背中に抱きついてきた。
「ちょ、何して…っ」
「だって、せっかくまたおねーさんと会えたんだよ?もっと一緒にいたい」
「何言ってるの。帰らないと親に心配かけるでしょ?」
「……別に。困ったりしないよ、あの人たちは」
「…?」
突然表情を曇らせて俯いてしまう。
「…ねぇ、琉架く──」
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