Episode5.Distance

5/11
前へ
/218ページ
次へ
言いかけた時、ぎゅっと突然手を掴まれて驚く。 「子供扱いしないでよ。言ったよね?俺、おねーさんが彼氏としてる事もできるって」 「な─」 ぐるっと彼の方を向かされ、至近距離で目が合う。 「俺、もう16歳だよ?おねーさんが思ってるほど子供じゃない。キスもそれ以上のことも、何だってできるよ」 「じ、16…?!」 確かに私より少し高い背に、華奢ではあるけれどシャツ越しでも分かる男の子の体。 見た目に反した力強い腕と手。 無邪気かと思えば、時々見せる大人の顔。 そのどれもが、彼が子供ではないことを示している。
/218ページ

最初のコメントを投稿しよう!

190人が本棚に入れています
本棚に追加