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「……私、琉架くんが何考えてるのか分からない」
キッと琉架くんを睨むようにして見る。
「なんで私にそんなこと言うの?私が琉架くんのことを知ったことで何があるの?それに、私は琉架くんと二人で居たくない」
ハルというものが居ながら、年下とはいえ男の子と二人きりなんてダメに決まってる。
何よりも私がそうしたくない。
「…私にとっては、10コも離れていれば琉架くんは十分子供よ。それに、私はただ琉架くんを助けただけの人間。それ以上でも以下でもない。そんな私が琉架くんを深く知る必要なんてある?それとも私の言うこと、おかしい?」
私が尋ねると、琉架くんは黙り込んだ。
「…分かったら、もう帰って」
私の言葉を最後に、琉架くんはそっと部屋を出ていった。
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