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もしかしたら彼女もお腹が空いていれば食べるだろうと思い、手際よく調理を進めること数十分。
お風呂場のドアが開いた音がしたけれど、鍋から目を離すことは出来ないため、振り向かないで声だけかける。
「ちゃんと温まった?服ならラックの所に用意してあるから、それ着てくれる?」
鍋の中をかき混ぜようとコンロに向かう途中、急に後ろからぎゅっと抱き着かれた。
「ひゃあ?!」
突然のことに変な声を上げてひっくり返ると、私を見下ろす男の子が立っていた。
その事に慌てて飛び起きて、後退る。
「だ、誰…っ?!」
手にしていたおたまを武器代わりに彼に向けながら、少しずつ彼から距離を取る。
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