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彼女は若干20歳にして王宮騎士団の団長になった。
そこに上り詰めるためには様々な困難や苦難があった。
時は昔、マルガリータが10歳の頃である。
彼女は突然両親を事故で亡くした。
そのときマルガリータには一人で生きていく力はなかった。
そのため孤児院に預けられることになった。
孤児院では自分と同じように事故で両親を亡くした子だけではなく、
親からの暴力を受けて逃げてきた子や、
親に捨てられて孤児院に来た子など様々な子たちがいた。
その中でもとくにクラインという女の子と仲が良かった。
彼女は自分と同じように事故で両親を亡くした12歳の女の子だった。
マルガリータは毎日クラインと遊んだ。
パズルをしたり、お絵かきをしたり、鬼ごっこをしたり。
そんなとき一人の初老の男性が現れた。
白髭を生やした、立派な身なりの男性だった。
その男性は、肉親を亡くした私を引き取ろうと孤児院にやってきたのだ。
私は正直クラインと離れたくなかった。
クラインは大切な友達だったし、姉のように、家族のように思っていたからである。
しかし決まりは決まり。
マルガリータはその初老の男性に引き取られていった。
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