転校生の君

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ぼくは、彼女の家を訪ねた。 これで対等に話すことができる。 流行る気持ちを抑え、チャイムを押した。 「はい。どちら様ですか?あれ?もしかして同級生の…」 「そう、久しぶり!」久しぶりに会う彼女は相変わらず綺麗だった。 「聞いたよ、ボディービルダーの世界チャンピオンになったんでしょ?すごいわね!」 ぼくは嬉しかった。彼女がぼくのことを知っていたことを。 今までの苦労が一瞬にして報われた。 「あの、ぼくは…あなたに伝えたいことがあって…」 「やあ久しぶり。卒業してから15年ぶりかな?」彼女の後ろから声が聞こえた。 そこには、彼女が転入してた日からひっきりなしに話しかけていたあいつだった。 あいつの腕には、赤ん坊が抱かれていた。
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