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運命との遭遇
ボクは、高円寺駅のホームに佇んでいた。
ボクの意識は、既に朦朧としていた。
モウロウって、漢字で書くとどう書くのだろう。
しかし、最早その様な事を考える必要もない。暫くすると、ボクの魂はこの世を離れ、久遠の世界へと旅立つのだから………。
電車の走る音、遮断機の信号の鳴り響く音が段々と近づいて来るのが分かる。ボクは、ボクの身体はホームの内側へと近づいていた。
………その時である。
ボクは、何者かに後ろ手で右腕の手首を力強く捕まれていたのである。思わず、ボクは後ろを振り返ると、そこには高校生らしき姿をした、見知らぬ少女が佇んでいた。
「………大丈夫ですか?」
「………ボクがどうかしましたか?」
「何だか具合が悪く見えましたから………。」
「………わざわざ気に掛けて頂いて有り難う御座います。ボクは至って大丈夫ですから。」
ボクはそう言って、そそくさとその少女の前から
離れるかの様に、その場を跡にした。
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