自称神様

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今日は珍しく、寝るのが遅かった。 ずっと彩月のことを考えていた。 神様と言う彼女。 また明日、話しかけてみよう。 眠たくなって目を瞑ると、あっという間に夢の世界へ飛び立った。 「ねえ、優希。私のことを信じてくれる?」 「えっ?」 寝たはずなのに今、学校の屋上にいる。 夕焼けがとても綺麗だ。 「人間はみんな平等であるべき。いじめ、差別なんて絶対にダメなのに。」 涙を浮かべながら言う彼女を見るととても苦くなる。 「そうだね。人を傷つけることは絶対にダメなこと。」 「私は、自らの手で死を選ぶ子達が可哀想で。でもそれで救われるなら…辛い想いをしないなら…私は神様なんて失格だよ。誰も救えない。誰も守れない。」 「神様なんて辞めちゃえばいいじゃん!」 僕の口からは彼女を傷つける言葉が出た。 「そうだね。辞めちゃおうかな。けれど辞めれないんだよ。私は私の仕事をする。この世界に暮らし、人々を救う。」 「わかったよ。応援する。」 「ありがとう。」 彼女は泣いていた。彼女の涙はとっても美しかった。
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