星々の下で川を見る

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 ふと、自分の恋愛遍歴を思い返してみた。  すると、そのほとんどが受け身で自分からはあまり行動を起こした事がないと気付く。  今日見た裏切りだって、恋人を自由にさせ過ぎた私がいけなかったのかもしれない。  デートに誘うのはいつも彼からで、私からはアクションを起こしていない。  仕事を理由にデートを断られても物分かりよく頷き、仕方ないと諦めていた。  恋愛におけるスキンシップも全て彼からで、もちろん告白も彼からだ。  彼は私より年上だから、リードするのが当たり前にすら思っていた。  ーー私ってクソだな。落ち込む資格なんかない。  こんなのは災難なんかじゃなくて、自らが招いた結果に過ぎない。  何もしないから、横槍を入れられた。  何もしないから飽きられた。  川面に落ちた白くたなびく光を見つめ、ジワリと目頭が熱くなった。 「……若い女がこんな所で何やってんだ?」  不意に背後から低い男の声がした。  私はビクッと肩を震わせ、手にした缶を握りしめた。  ーーもしかして、さっき通りすがったジョギングの人?  その人の姿を思い出すと全身黒づくめで、年齢的なものも何も分からず、背中がヒヤッとした。
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