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また玲side
真っ暗な暗闇、上下左右 方向なんて分からない。
パッと景色が変わり、たくさんの人に囲まれている。
その人たちから聞こえるのは
『あいつと仲良くしてればいい思いする』
『あいつといれば成績を先生たちがあげてくれる』
また景色が変わり、今度は大人に囲まれる。
『さすが玲ちゃん』
『やっぱり素晴らしいお孫さんですね。』
そういう声に包まれる。
そんな声と重なって大人たちの本音が聞こえる。
『あの子を可愛がれば、給料があがる。』
『私たちが心からそんなこと思ってるなんて考えるなんて生意気。』
(もうわかったから。そんなこと思ってないから。だからもう許して…お願いだから…)
「ハッッ!!」
目を開くとそこは真っ白な世界だった。いや正確には天井が見えた。
私は起き上がり周囲を見回した。
(こんな夢見るのすごい久しぶりだな…。あれ?でも私なぜ保健室に?)
「あら、玲起きたの?」
「あ、おねーちゃん。」
私の姉、天城瑠偉今は桜林学園で養護教諭の仕事をしてる。
「玲、あんたまた倒れたのよ。ノブ君やミオちゃんが心配してたよ」
私はそっかと言った。
《キーンコーンカーンコーン》
と学校のチャイムが鳴った。
「おねーちゃん今何限目?」
「もうそろそろ部活が終わるころね」
腕時計を見ながらそうつぶやいた。
(そんなにねちゃったんだ。そういえばお腹がすいてきたな~)
『ガラッッ!!』
大きな音がして保健室のドアが開いた。
「「玲心配したんだよ!」」
そういいながら保健室に飛び込んできたのは、
ノブと美音と…
(え、なんで氷の貴公子と転校生までいるの?)
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