恋するサムライガール

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ぽわぁ〜んとしたまま、一ノ瀬先輩の背中を見送った私は、先輩の柔らかくてとっても良い香りのタオルを、ギュッと握りしめていた。 もしかして、先輩の彼女の香りかもしれないな…、柔らかくてほんのりフローラル。 きっと内面から滲み出るような、美しさを持った素敵な女性なんだろうと思った。 私も、そんなの素敵な人になれたら良いな。 そして、いつか一ノ瀬先輩のような…、とまではいかなくてもいいから、優しくて素敵な彼が出来たら良いんだけど… それからの私は" 少しだけ力を抜いて " を心がけてみた。たまにはダメな日があっても良いじゃないかと。 そうしたら、以前にも増して毎日が楽しくなった。 いつだったか、お爺ちゃんが言ってたんだ。 " 心がけ次第で人生が変わる " あれって本当だったんだな。 そんなある日の帰り道、私と数名の女子剣道部員は見た! 偶然にも、一ノ瀬先輩とその彼女らしき女性を目撃してしまったのです。 先輩、嘘つき! 内面からとか言ってたくせに… 彼女さん!すっごい美人さんじゃないですか! あれは、生まれながらの美人だよ。 なんだかんだ言いながらも、私の淡い恋心は儚くも散ってしまうのだけれど…。 しかも、あの王子がデレデレとか… まぁ、良いもん見せて頂きましたよ、ホッホッホ。
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