第1話 出会ったのは皇帝陛下!?

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それから私は、時を見計らって、財布としばらく泊まれるだけの荷物を持って、空港に降り立った。 「来ましたね。」 「はい。あの、改めてお願いします。アルッティさん。」 「こちらこそ。」 自分でも馬鹿だと思う。 あの雨の日に出会ったばかりのアルッティさんに、付いていくだなんて。 でも他にいく場所もないし。 ここはアルッティさんを信じるしかない。 飛行機に乗って、向かう先はヨーロッパの方向だった。 「あの、アルッティさんの国って、ヨーロッパにあるんですか?」 「はい。と言っても、地図にも載っていない小さい国。」 「へえ。」 そんな小国の料理人なんて、日本人の私にできるかな。 なーんて。 ここまで来たら、やるしかない! そして日本食ブームでも、起こしてやろうじゃないの!
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