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イザヤのは──あの子らの無念を晴らすために、及んでしまった犯行だ。
それなのに、イザヤが裁かれて、こいつらが素知らぬ顔で野放しになっているなんて……。
──そんなの許せない。
そんな奴らがイザヤを貶めようとしているのが余計に許せなかった。
陶也はポケットからスマートフォンを手にし、110に電話する。証拠は神田の家にある。
「お、おい、お前……、どこに電話してるんだ?」
奴らの一人が蒼白な顔で訊いた。
プツと電話が繋がると、『事件ですか?事故ですか?』と、電話の向こう側から声がした。その途端、奴らが陶也に襲い掛かった。
陶也は素早く身を翻し、奴らに自販機横のゴミ箱を投げた。ゴミ箱は巧く一人の足に絡み付き、蹴躓いた。後の二人も突然の事に避けきれず、ともに崩れた。
その隙に陶也は逃げた。後ろから、待て!という声がしたが、電話を繋げたまま、ひたすら逃げる事に集中した。
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