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Ⅲ
目蓋の中に満ちる赤色がメチャ眩しい。
真昼間に俺は目を覚ました。
周りには警察官が集まっていた。
血の気が引いた。
目の前にあったのは白骨死体。
札束なんか影も形も無かった。
自転車は錆びて朽ちている。
警察官の言葉を聞いて、全てを理解した。
「大丈夫か? あんたその白骨死体と寝っ転がってキスしてたんだよ? 酒で幻覚でも見たんじゃないのか。」
ハア……と自分の息を飛ばした。
酒の匂い。
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