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暗い夜道をスマホの明かりだけで歩いて行く。崖の場所を知っている勝を先頭にしゃべりながら。
「そうだ、一つ謝らなければならないことが
ある。青木くん、宿をとる話しなんだが、
平日なのになぜかとれなかったんだ。
崖で用が終われば私が送っていくから心配
はしなくて大丈夫だ。」
青木は少し残念そうな顔をしていたが、これからおこる楽しみを思い浮かべ、笑顔になってきた。
崖に近付いてきたせいか寒さを感じ用意してきた手袋をはめた。
「おぉ!見えてきたぞ!」
勝が嬉しそうに大きめの声で言った。前を見ると、断崖絶壁が広がっていた。青木は勝が車の中で言ったことを思い出した。
"夜の方が雰囲気がある"と。
この崖は美しいとともに怖さがあった。なんだか吸い込まれそうな気になってくる。
勝は先へと進んでいった。
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