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「あぁ、自己紹介まだでしたねぇ。私は勝
(かつ)、これでも社長をやっているんだ
よ。」
青木は驚いた。声だけ聞けば、ただの平社員のように感じた。こんなのんびりしたしゃべり方の人間がなぜあのサイトを使っているのか疑問に思った。
「早速なんだがね、青木くん。君には直接
とある崖で私の背中を押してもらいたい
んだが、いいかね？早ければ早い方がい
い。どうだ？やってくれるかね？」
「オレは今、ニートやってるからいつでも
行ける。あんた、いや、勝さんに合わせ
る。」
「そうかね！それはありがたい！
ついでに観光に興味はないかね？私が行
きたい崖は有名な名所になっている。よ
ければ宿に一泊してみるのはどうだい？」
「でもオレは金があまりない。時間はあり
あまってるが。」
「そこは私に任せなさい。私は早く崖に立っ
て自信をつけたいんだ。君は交通費だけ出
してくれればいい。」
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