弟子が癒し

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弟子が癒し

▪過去作。四章より弥一×白夜。   ━━━━━━━━━━━━━━━ 「つまらん小娘が」 その言葉で小娘を一蹴した。 言った理由は覚えてないがいつものように盾突かれ、適当な返しでその一言を吐いた。 小娘はその後、膨れ面をぶら下げるのみで何も言わず時が過ぎーー翌日。居間で小娘が珍しく読書に耽っていた。 見ているものが何なのか、ふと目をやる。   ――“落語入門【其の壱】”   「……お前は咄家にでもなるつもりか?」 「弥一さんが『つまらん小娘』って言ったから……」   不貞腐れた顔。つくづく阿呆な小娘よ。 だが、それが俺の昨今の癒しになりつつあるのは言うまでも無い。   「……で? 何を覚えたよ?」 「まんじゅうこわいをちょっとだけ覚えましたよ」 「話してみろ」 「今はお茶が怖いです」 「いきなりサゲるな阿呆」   仕方ねぇ。つまらない発言は撤回してやるよ、阿呆小娘。   ……END  
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