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「うっ」
「わっ」
ドサーッ
俺は財布泥棒を追うのに必死になっていたあまり、曲がり角から現れた女子高生2人への反応が遅れた。
そのせいで俺は1人に体当たりしてしまい、その反動で仰向けにブッ倒れた。その後の小さな悲鳴と鈍い音から察するに、女子高生2人も倒れてしまったようだ。
「いっけね、だ、大丈夫!?」
俺は擦りむいた手の平の痛みに堪えつつ起き上がり、2人に声をかけた。
「は、はい、大丈夫です、いてて…」
「ごめんなさい、前見てなくて…」
「あ、いや、それは…」
俺は内心ほっとした。彼女らがもし性悪だったら、俺はタダでは済まなかっただろう。
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