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書斎にて
『なるほど……つまり、いつかさんは極度の恐怖や緊張に陥ってしまうと自分を制御できなくなってしまうというわけですね』
「は、はい。どうやら小学生時代に同級生の男の子たちからバケモノ扱いされたのがトラウマになってしまっているようで……」
『それは困りましたねぇ……いつかさんが自分を制御できなくなってしまうってことになると、あの計画に支障をきたしてしまいますからね……』
「先生………いえプロフェッサー、いかがなされますか?」
『一花さん。この件、私に任せていただけませんか?』
「プロフェッサーがそう仰られるのであれば、私は一向に構いませんが……」
一花さんが書斎から退出したのが分かると、俺は『ふぅ』と小さな溜め息を漏らした。
いつかさんのトラウマを治すには・・・彼女の協力が必要と考える。
そう・・・二三さんの持つ、絶対的原像が必要不可欠なのだ。
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