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幽霊は嬉しそうに家の中に入って行く。
「オトンちゃーん!」
「あ、ちょっと待った!」
抱き付こうとした幽霊を、父親は手を前に出して制止させる。
「どうしたの?」
「一応池田さんに抱き付いていいか許可をとらないとな?」
「うん、わかった。兄ちゃん。オトンちゃんに抱き付いていいかな?」
“あ、ああ。いいぜ!”
「いいぜ、だって」
「わかった。それじゃあ来てくれ」
「うん! オトンちゃーん!!」
「誠也あああああ!!」
“ぐああああああ!!”
幽霊と父親の熱いハグが交わされた。俺の体に父親の温もりが伝わって来る。どれだけこの幽霊のことを愛していたのかが、なんとなくわかったような気がした。
その後、母親ともハグを交わした。母親はちょっと困惑気味だったけど。俺は父親の前で気まずかったけど。
熱いハグを交わした後は、色々な話をしたり、ゲームをしたりと、彼らにとって一ヶ月ぶりの三人での家族の時間を楽しんだ。
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