幽霊とともに

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 夜の九時になると、俺の体は自由を取り戻した。 「じゃあ俺はこれで。お邪魔しました」  俺は玄関で靴を履いて、ドアを開ける。 「今日は本当にありがとうございました」と両親に礼を言われて、俺は八神さんの家を後にした。  家に着いた俺は、ソファーに寄りかかって「ふぅー」と一息つく。  八神さん達を喜ばせられたのは良いが、二時間拘束は辛ぇな。  幸い俺は残業が余りない会社に勤めているから、会社にいる時に憑依されることは多分ないだろう。午後六時には家に帰ってくることが出来る。  さてと、スマホゲームでもやるとするか。  俺は寝るまでの時間を、趣味に費やすのであった。  いやあ、今日は凄ぇ一日だったな。幽霊だけじゃなく神も存在していたなんて……。幽霊よりも胡散臭い存在だったのに。  ベッドに横になって、俺は今日の出来事を振り返りながら眠りについた。
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