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大地と海と
マザー・ゴッドは、昼と夜をつくり、今度は大地に種をまくことにしました。彼女は、種をまき空から水を出し、芽を芽吹かせました。彼女が、つくった水や大きな光りの力で、芽はどんどん成長していきました。しばらくすると、芽から花が咲き、大地は緑におおわれました。彼女は、ときどき空から水が降るようにしたのです。水の他にも風や雪、雲など大地や生物の成長に欠かせないものをつくったのです。
マザー・ゴッドは、ときどき空から水を降らせることにしましたが、彼女には水が足りないように感じたのです。
もし、生物をつくった場合、水は必要不可欠です。水を降らせてもたくさんためておく水場がありません。だから、水場をつくることにしたのです。大きな水たまりのようなものと細長いけど力強く流れるものなど様々です。他にも、塩辛い水たまりのようなものもつくりました。彼女は、大地と海をつくりあげたのです。
大地と海ができると、今度は生物をつくりだしました。小さな虫から鳥などをつくり、大地に解き放ったのです。年月が経つにつれて、多くの生物が進化をしていきました。
そんな中でマザー・ゴッドは、人間というものをおつくりになったのです。人間は、彼女に頼ることなく自分たちだけで暮らしていきました。人間の知識に神という存在があっても、心の中に神という存在はなかったのです。彼女は、そんな人間を見捨てることなく遠くから見守ることにしました。彼女は、大地に身をおくことなく、空の向こうへと昇って行ったのです。
そう、大地には人間や動物たちが暮らし、空の向こうにはイニティウム・マザー・ゴッドが暮らしているのです。空の向こうで暮らしていたマザー・ゴッドは、暗い空にある小さな光りを『星』と呼ぶことにしました。彼女は、星に名前をつけたり、力を贈ったりしました。次第にその星たちが、心を持ち始めたのです。星たちは、空も大地も守る守り神のような存在になりました。
人間の知らないところでこんなにもたくさんの者たちが守ってくれているのです。でも、人間はきっとそんなことは知らないのでしょう。
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