星が降って。

　「近いうちに星が降ってくるんだよ」

彼は確かにあの日、そう言った。

「流星群とかそういう話？」

「いや、隕石が降ってきて、地球が滅亡しちゃうんだ」

彼はあまりにも大真面目に言うので、あの時私は、ばかじゃないのと笑っていた。

　だからあれから数年後、地球に隕石が降ってくると書かれた本を見つけた時、私は驚き、慌てて彼の部屋に走った。

しかしなぜか彼はいなかった。

消えてしまったのだ。

彼とは産まれた時からの仲で、つい昨日も会ったばかりなのに。

毎日毎日会っていたのに。

どこへ行った？

　確か隕石が降るのは三日後だ。

三日後には全て消えてしまうのだろう。

私も彼も何もかも全部。

全て消え去る前に彼に会わなければ。

昔、死ぬときは一緒という約束をしたから。

見つけ出さなければあの彼を。