6人が本棚に入れています
本棚に追加
遊び相手ならいる。
ただそれが。
友と呼べるのか。
疑問だった。
「なあユイ」
聞いてみることにした。
「お前って俺にとって、
友人だと思う?」
「はあ?」
ユイは大層間抜けな声をあげ。
「お前にとって私が、
友人だと思うか?」
聞き返した。
それを耳から。
もう一度聞いて。
なんか変だなと。
首を傾げた。
「お前にとっての私なんて、
お前が自由に決めろよ」
ユイの言葉は。
時々不思議と。
強く。
しなやかに。
こちらに伸びてくる。
「私にとってのお前は、
親友だよ。
セラ」
こちらに触れ。
手を引いてく。
「そうか。
なら、
俺にとってもそうかも」
セラは素直に。
手を引かれるままに。
ついていく。
最初のコメントを投稿しよう!