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食卓を見ると、大量の食事が並んでいた。
おばあちゃんはいつも来客が来ると大量の食事でもてなすのだ。
私は小さい声で言った。
「太郎君、全部無理して食べないで平気だから。」
席に着き3人の食事が始まった。
心配をよそに、太郎君はおばあちゃんが作った料理を気に入ってたくさん食べていた。
「相変わらずおいしいな。」と太郎君はおばあちゃんに言った。
「え!おばあちゃんの料理、食べたことあるの?」私は聞くと
「たまに持ってきてくれるんだよ」と言った。
うちのおばあちゃんは料理上手で、よく料理を作っては配り歩いていたのだが、まさか山の上まで配り歩いているとは驚いた。
太郎君のおかげで、食事は残さず食べ終わることができた。
さすがに食べ過ぎたのか、太郎君はお腹をさすりながら横になり寝てしまた。
私は、乾いた太郎君の服とバームクーヘンを紙袋にしまいながら、おばあちゃんに聞いた。
「雨も落ち着いてきたし、太郎君おきたらおうちに送りに行こうと思うんだけど、
太郎君のおうちどこ?」
「大丈夫。雨が落ち着いたらな、きっとご両親の仕事も終わるから迎えに来るんじゃないかい。」
「そうかな?ここにいること知ってるの?」
私は太郎君の寝顔を見ながら言った。
「もちろんだとも。彼らはずっと上から見ているからね。」おばあさんは天井を指して言った。
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