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今日もきみに会えるかなと思って家を出て歩いていたら、いた。
もう夜で真っ暗なのに、なにかが見えているのか、ジッと一点を見つめてる。
ぼくも同じ方向を見るけれど、暗闇しかないように見える。
きみが一体何を見ているのかわからない。
だけど叶うことなら、ぼくはその“なにか”になって、あんな瞳で見つめられたい。
今日も声を掛けたいけれど、また嫌がられないかな…
昨日、声を掛けたら一目散に逃げられてしまった。
無理もない…それは分かってる。
なぜなら、ぼくときみとは相入れない存在だから。
だけどぼくは諦めない。
今日も声を掛けるべく、きみの前へと立ちはだかる。
するときみはぼくを見て、驚いたように目を丸くして、踵を返しやはり一目散に逃げだした。
だけど今日のぼくはいつもと違う。
諦めずに追いかける。
きみに、思いを届けたい…!
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