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雨がやまないなら
雨がやまないなら 傘はいらないだろう
走れないなら 靴はいらないだろう
泣きやめないなら 慰めはいらないだろう
眠れないなら 毛布もいらないだろう
けれどいつの日か
その心に光が射し込んで
カーテンを開け放ち
湿った朝日を浴びられるのなら
雨がやまないなら きっと傘はいるだろう
走りたくなれば 靴もいるだろう
冷たい水で 泣きはらした顔を洗い
やわらかなタオルで 頬もぬぐうだろう
いつか来るその日のために
私たちはここにいよう
たとえ今 君が必要でないと思っていても
雨がやめば 空に虹がかかるだろう
私を閉じた君は きっと笑っているだろう
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