希少な空

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「巨大な隕石が刻一刻と迫ってきています。 このままでは週末には…我々の地球は滅亡してしまうでしょう。」 俊樹(としき)は自宅マンションの屋上でラジオの放送を聴きながら遠くから迫る隕石の光を見つめていた。こんな空を見れるなんて希少な体験だなぁなんて考えている。 「週末かぁ…俺の人生短かったなぁ…」 寝転びながら17年の人生を振り返る。 嬉しいことをあったし、辛いこともあった。 友達とバカなことをしているときが一番楽しかった。 でも恋愛とかしてみたかったな… 「なーに感傷に浸ってるのよ」 ビックリして振り返るとそこには 同じマンションに住む乃愛(のあ)が立っていた。 乃愛は最近引っ越してきたばかりだったが、 毎日のように屋上で星空を眺めながら話しているうちに仲良くなった。 「なんだ、乃愛か」 「なんだって何よー、どうせまた 俊樹くんが一人寂しく空を見てると思ってきてあげたのにー!」 俊樹はごめんごめんと言いながら 乃愛と話せるようにラジオを止めた。 「隕石…週末にはぶつかるらしいよ…」
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