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「本当にこんなことをしていたとはな…」
「……そうですね」
「あの幕府は何を考えているんだ」
「落ち着いてください。桂さん」
幕府?
なら攘夷?
『大丈夫。あの人たちは逃がしてくれるよ……』
「ほんと?!」
女の子は思わず大声を出した。
「誰だ!」
スタスタと早歩きで一人の男が近付いてきた。
「…なんだ。まだ捕まっている人が居たのか」
緋色の髪の人はそう言い牢を開けてくれた。
『行こ』
お礼を言い女の子の手を引いた。
「まって!」
歩くのを止めると手を離し女の子は緋色の髪の人の足に抱きついた。
「ありがとう」
にこっと笑うその子の笑顔初めて見た。
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