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「ここは?」
私は、1週間前までいた街の道の上に立っていた。
ここは、私が死んだ場所。
私はここで流れ星を見ていたから。
小さな街、1つ破壊するのにそこまでの大きさはいらない。
あの日は、時間がゆっくり流れていた。
今思えば、それが死ぬことの予兆だったのではないかとさえ、思える。
「羅衣さん、大丈夫ですか?」
「うん」
「今日は星が降る日です。その日のお昼過ぎにいます。ですがここは、第6世界ではありませんよ」
「え?」
「言ったでしょう?パラレルワールドがもう1つ出来ると。ここは、その世界ですよ」
「そう」
「どうしますか?どのように動きますか?」
「どうしようね。……隕石が落ちた場所に行ってみようかな」
「そうしましょう」
不思議な気分。
私は、幽霊なのに。
「羅衣〜!」
えっ?
「ちょっと待ってよ、羅衣〜!」
知夏の声だ。
そういえばあの日は、知夏や鈴人と遊んでから3人でこの道に立って流れ星を見たんだった。
やっぱり、知夏には私が見えていないんだね……。
「行きましょうか、羅衣さん」
「う、うん」
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