黄泉の国の入り口から見える景色

5/6
前へ
/24ページ
次へ
 神様は、私から目を逸らさない。  さすが、神様(サーテ)。 「あんたが使える能力、知ってる。時間跳躍(タイムリープ)でしょ?お願い、私を過去に連れてって」 「過去に連れて行っても、いいですよ、私は。……でも、過去に戻ったら、もうあなたのいた第6世界の歴史じゃない。なぜなら、あなたが存在するから。あなたが来ていた世界になってしまいます。過去が2個できたら、1つは、新しいパラレルワールドになります。あなたたちは死んだままですが、いいですか?」  私たちは、死んだまま。  死んだ、まま。 「……大丈夫。1人でも、()が生きて欲しい。1人でも、()()が生きて欲しい」  パラレルワールドの仲間は、()の仲間。つまり、私の仲間。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加