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こんなところに流れ星?
僕は不思議に思ったが、口には出さないでおいた。
「きっと、私たちも、あの星のように……」
「そうですね…。どうせなら、僕もそちらに行けばよかった」
彼女は、次の言葉を言おうか言わないか迷った果て、
「いいんです。ただ、わがままを言わせていただくと……。少しだけ、手を、握ってもらえませんか…?」
僕は静かに微笑んで、「もちろん」と答えた。
「では、いきましょう」
彼女の言葉を合図に、僕は大きく飛んだ。
ふわり、
彼女の手を取り、優しく抱きしめる。
この人と一緒に人生を歩めますように……。
さっきの流れ星にそんな願いを込めて。
僕たちは、地面に吸い込まれていった_____。
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