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「きみはどうしてここに?」
沈黙が続いてしまったので、今度は僕が問いかける。
「別に、いいじゃないですか。今夜限りの人にわざわざ………」
どうやら僕は嫌われてしまったみたいだ。
確かに今夜だけの関係だけど、答えてくれたって……と彼女を見る。
「でも、きっと、あなたと同じ気持ちだと思いますよ」
そして、ふっと柔らかく微笑んだ。
その笑顔を見ていると、今までの悩みが全部消え去ってしまうほどに、彼女は綺麗だった。
「あ!」
彼女が僕の後ろを指差して叫んだ。
「どうしたんですか?」
「流れ星、です。今、綺麗に落ちていきました」
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