わたし

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わたし

 空の国から落ちてきて  もう何十年とたちました  ここに着くまでにどれだけの私を殺したのでしょう  何度この目をえぐったのでしょう  何度この身に傷をつけたのでしょう  答えはいいです  誰にもわからない言葉に置き換えられないこの衝動を  ただ共有してくださいそれでいいです  散らばった羽根をつまんで持って  空にかざしたら光になりました  雲も居ます  楽園てこんなとこかな  私に出逢えました  もいちど行ってこいとハッパかけられました  おまえなら行けるからと  根拠のない自信  ああ私だとふたりで笑って地に降りました  また好きなヒトに逢えて  みつけてもらえて  抱きしめあって泣きました  なんて云う幸甚なのか  また来て良かったねと  地で死んでいた私が甦り手を振る  花の咲く野で  花輪作って頭に乗せあった  それが私が好きなヒトと  私が好きな自分のした大切なおもいでです。  これがあるからヒトで居られる  大切な小さな鍵で錠です。
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