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「いらっしゃい」
チャイムの音に応じて、玄関のドアを開ける。
2ヶ月になる娘の優花の顔を見に来た、俺の親父。相変わらず長い髪だ。ヘヴィメタルドラマーが本職だから、俺がガキの頃からずっとこう。
孫の顔見るのが楽しみなんだろうな。生まれた時には病院に来たり何だりしてたけど、その後仕事が忙しくてなかなか来られなかったから。機嫌良さそうに「よっ」とか言ってる。
その横に立ってんのは、白っぽい金髪で色白で目が大きくて綺麗な…男の人だな、やっぱり。
彼は柔らかに微笑んで、お辞儀をする。
「はじめまして。高嶺しおんです」
俺も、お辞儀をして返す。
「早川貴昭です。どうぞ入って下さい」
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