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日直の夢子が次の授業へ向けて黒板を消している後ろ姿を見て、今だと透は確信した。
さり気なく周りを見回し、おもむろに机に頬杖を付く。透の席は前から3列目。前方にはゆっくりと黒板消しを上下させている夢子しかいない。
透は夢子の臀部をじっと凝視する。制服のスカート、決して厚くはないその生地を透視するにも相当な集中力を必要とする。
すぅっ、とスカートが透け、白地の下着が浮き上がるように全容を露わにした。
透の拳にグッと力が入り、ニヤケ顔になる直前に「はぁ~!?」と間抜けな声を漏らす。
透が透視能力で見透かした物、白地の下着に黒いマジックで『透、見てんじゃないわよ!』と書かれた文字。
バッ! 透の声を聞いて夢子が勢い良く振り返り、目を離さず黒板消しを戻し、チョークの粉が付いた手をパンパンと叩きながら透の席へと歩いて行く。
どしどしどし! そんな足音を立てて夢子が透の前に立ち、器用に小声で怒鳴る。
「あんた、見たでしょ!」
「は? 何の事?」
(何で!? 何がどうなってるんだ!!?)
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